「夫婦ともに犬が好きで、室内犬を飼っています。
出産後も犬と暮らしたいのですが、衛生面で不安があります。
アレルギーや喘息など、子供の健康に悪影響はないのでしょうか」
(福山市/8ヶ月の妊婦/31歳)
犬や猫などペットの毛やふけは、環境アレルゲンの中で、ハウスダスト・ダニ・スギの次くらいにアトピー性皮膚炎、ぜんそくの患者さんに陽性率が高いアレルゲンです。
アトピー性皮膚炎、ぜんそく、アレルギー性鼻炎などのアトピー性疾患は、遺伝的要素も大きく影響します。生まれてくる子どものきょうだいやあなた(母親)、夫にアトピー性疾患ある場合(親が小児期に持っている場合も含めて)、子どもがアトピー体質を持つ可能性が高くなります。対策として、犬の毛やふけを、できるだけこまめに掃除することが重要です。カーペットより掃除しやすいフローリングの部屋で飼うことと、毛やふけが付着しやすい布団やソファに犬を載せないことを心掛けてください。
掃除が十分でなく、毛やふけが多い環境ではダニも繁殖しやすくなります。ダニ対策として、ふとんをこまめに干すことも重要ですが、ダニは死んでも、その死骸や糞がアレルゲンとなります。干しただけではダニの死骸や糞が残りますので、布団に掃除機をかけると良いと思います。その際、掃除機から再びダニ・アレルゲンが排気されないよう、排気を出さないタイプの掃除機を使いましょう。
皮膚はバリヤーとして働いています。乾燥したり、皮膚炎が続いていたりすると、そこからアレルゲンが侵入すると考えられます。かさかさ肌は保湿を心がけてください。また、皮膚炎が続いていれば、きちんと治療をしましょう。