歯肉炎、慢性辺縁性歯周炎(いわゆる歯槽膿漏症)、舌苔(各種の原因により糸状乳頭が伸張した状態で、舌の剥離上皮、白血球、各種細菌からなる)
気管支拡張症や肺膿瘍などの呼吸器疾患、糖尿病(アセトン臭)、尿毒症(尿臭、肝臓疾患(アルコール臭)、食道・胃疾患など
ニラ、ニンニク、酒類、タバコなど
-局所的因子に基づく口臭の生じるメカニズム-
口腔細菌(特にグラム陰性嫌気性菌)によって蛋白性基質(剥離した口腔粘膜上皮、食渣、炎症巣からの血液、排膿などの滲出物、および唾液中の蛋白質、アミノ酸など)が分解されて口臭物質(揮発性硫化物、すなわち硫化水素、メチルメルカプタンなど)が産生された結果、口臭が生じる。
口臭物質が産生される場所として、プラーク(歯垢)、歯石、慢性辺縁性周囲炎における歯周ポケット、舌苔が考えられる。
加齢臭とは中高年の体臭を指す言葉として資生堂が命名したものです。
資生堂と高砂香料工業との共同研究
中高年の体臭の原因として「ノネナール」を発見。
中高年の皮脂には、若年にはほとんどない9-ヘキサダセン酸(パルミトオレイン酸)が増えていること、若年に比べて過酸化脂質が多く、酸化分解が進みやすいことを確認。
9-ヘキサデセン酸が酸化や皮膚常在菌により分解されると、「ノネラール」が作られる。
黒人、白人に多く、日本人では少なく約1割くらいと言われています。また、実際には腋臭があまりなくても、本人が気にしているケースが多々あります。アポクリン汗腺から分泌された汗が、皮膚常在菌によって代謝分解された分解産物が原因であると考えられています。
腋臭の原因物質はtrans-methyl-2-hexenoic酸を主体とし、これにいくつかの低級脂肪酸(イソ吉草酸、カプロン酸、カプリル酸など)やandrost-16-enesのいずれかあるいは複数の物質が関与していると考えられています。
-対策-
腋に臭いを生じる病気として「黄菌毛」があります。腋毛に黄白色のにかわ用物質が、鞘状に付着しています。原因はCorynebacterium tenuisが増殖して腋毛に付着して生じます。局所の洗浄、消毒、剃毛、抗生物質の外用にて改善します。
足臭汗症の原因物質は、皮膚常在菌がエクリン汗腺から分泌された有機化合物を分解した結果生じる揮発性のイソ吉草酸と考えられています。
-対策-
臭いが強いですが治療可能です。 濡れたまま長時間、長靴や安全靴を履いた時に発症しやすくなります。Micrococcus sedentarius等の角質溶解酵素により、足底の角質が溶けて虫食い状に陥凹します。悪臭を発します。局所の乾燥・清潔と抗生物質の外用にて治ります。