これから紫外線の多い季節となります。 紫外線は波長によりUV-A、UV-B、UV-Cに分けられます。 UV-Cは地表に届かないので、UV-A、UV-Bが問題になります。
1年の中で、両者とも5月から8月にかけて多い時期と なりますので、紫外線対策は5月からでも 早すぎることはありません。
また、1日の50%以上の紫外線は、午前9時30分から午後1時30分の間に照射されます。
では、紫外線に当たるとどういう影響が皮膚に現れるのでしょうか。まず急性の障害として、日焼けがあります。これには、直後に起こるサンバーン(紅斑)と続いて生じるサンタン(黒化)とがあります。日焼けはひどくなるとやけどと同じです。色白の人程ひどくなりやすいので、しっかり紫外線対策をしてください。
次に紫外線による慢性の障害として、光老化があります。その症状には、老人性色素斑などの、いわゆるシミや、しわ、たるみ、毛細血管拡張、毛穴の開大などがあります。また光老化には、UV-BによるDNA障害の結果として起こる皮膚腫瘍の発生があります。紫外線の関与する皮膚腫瘍には、老人性疣贅(ゆうぜい)、日光角化症、ボーエン病、基底細胞癌、有棘細胞癌、悪性黒色腫などがあります。光老化は長年の紫外線暴露の結果生じることから、若い時からの紫外線対策が大切です。
日焼け止めには、SPF(UV-Bに対する防御指数)、PA(UV-Aに対する防御指標)が表示されています。日常生活ではそれほど大きな数値のものでなくて構いません。また、十分な効果を発揮するためには、日焼け止めをむらなくしっかり塗り、2、3時間置きに塗り足す事がポイントです。